利回りの見方をやさしく解説!お金社員の働きぶりを数字でチェックしよう

投資を始めるとよく耳にするのが「利回り」という言葉。
でも、「なんとなく大事そうだけど、どう見ればいいの?」と感じる方も多いのではないでしょうか。
ここでは「お金社員を雇う」という例え話を使って、利回りの意味や計算方法、注意点までわかりやすく解説します。

利回りってなに?
利回りとは、お金社員を雇ってどれくらいの成果を上げてくれたかを表す指標です。
具体的には「投資した金額に対して、どれくらいの利益があったか」を年単位で割合にしたもの。

利回りは、お金社員の働きぶりを数値化した成績表のようなものです。
利回りの基本的な計算式
利回りの代表的な計算方法は以下の通りです。
利回り(%)=(利益 ÷ 投資額)× 100
たとえば、10万円でお金社員を雇って、1年後に1万円の利益を得たとします。
利回り = (1万円 ÷ 10万円) × 100 = 10%
この場合、「あなたが雇ったお金社員は、1年間で10%の成果を出してくれた」と評価できます。
覚えておきたい利回り
利回りにはいくつか種類がありますが、投資初心者がまず押さえておきたいのは 「配当利回り」 と 「総合利回り」 の2つです。
配当ってなに?という方は以下の記事をご覧ください。

配当利回りとは?
まずは、配当利回りについてです。
購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けることができるかを示す数値
配当利回りは、予想1株当たり配当金で算出するのが一般的
配当利回り(%)=(1株当たり(予想)配当金 ÷ 株価)× 100

配当はお金社員からのおこづかいのことで、
配当利回りはおこづかいを稼ぐ力だね!
たとえば、株価が2,000円で、年間100円の配当金がもらえる株を持っていたとします。
配当利回り = (100 ÷ 2000) × 100 = 5%
この場合、あなたの「お金社員」は、雇用コスト(株価)に対して毎年5%のおこづかいくれることになります。

5%は100円のうち5円を毎年おこづかいとして渡してくれるイメージです!
配当利回りは「1株当たり(予想)配当金」か「株価」が変わると変化します。

1株当たり(予想)配当金が増えるか、株価が下がれば配当利回りは上がるということだね!

せっかくならいっぱいおこづかいがもらえる社員を雇いたいな!

いっぱいおこづかいをくれる株は高配当株と呼ばれたりするよ!
総合利回り
一方、総合利回りは社員の総合的な働きぶりを見る指標です。
株式の投資額に対して、1年間でどのくらいの利益があったかを示す数値
配当金に加えて、株価そのものの値上がりや優待なども含めた「総合的な働きぶり」を見る指標です。

「働いて稼いでくるおこづかい」+「社員の市場価値が上がった分」を合わせて評価するイメージですね!
株価が1,000円から1,200円に上がり、さらに50円の配当を受け取れるなら、トータル利回りは25%となります。
利回りを見るときの注意点
利回りは便利な指標ですが、数字だけを見て判断すると失敗してしまうことがあります。
ここでは気をつけたいポイントを紹介します。
① 高利回り=安心ではない
たとえば業績が悪化して株価が下がると、一見「配当利回りが高い」ように見えることがあります。
お金社員が「実は疲れて働けない状態」なのに、一時的に高いおこづかいを渡しているだけのケースもあります。

配当利回りが高いってどれくらい??
どのくらいの利回りが普通なの?

利回りの目安は気になるポイントですね!
2〜3%台 …
安定していて現実的な水準。多くの投資家が安心して選ぶラインです。
5%以上 …
魅力的に見えるけれど要注意。「業績が厳しい」「配当が長続きしない」などのリスクが隠れていることもあります。
「配当利回りが7%!」などの銘柄を見つけたら魅力的に感じてしまうかもしれませんが、業績が悪化して株価が下がっているだけかもしれません。

利回りは「安定して続くか」が重要です!
配当利回りは相対的なものであるということに注意!
配当利回りが高いか低いかという判断は、その時々の預金利息や債権利息など他の金融商品と比較してわかることです。
もし銀行の利息が6%だった場合、銀行に預ける方が魅力的ですよね!
② 元本割れリスクを忘れない
配当金(=おこづかい)だけを見ると、優秀に見える社員もいます。
でも株価(=社員の評価額)が下がれば、全体の成績はマイナスになることもあります。
「おこづかいはもらえたけど、社員の価値自体は下がってしまった」というパターンです。
配当金と株価の両方をあわせて考える必要があります。
利回りが高くても、株価が大きく下がれば全体の成果はマイナスになることもあります。
③ インフレ(物価上昇)も意識
インフレとは、物の値段が少しずつ上がっていくことです。
たとえば今は1万円で買えるものが、数年後には1万2千円必要になるかもしれません。
もし利回りが低いと、おこづかいが増えても物価上昇に追いつかず、実質的にはお金が目減りしてしまうのです。
数字で表現すると、、、
利回り3%でも、物価が毎年2%ずつ上がれば、実際に増えている価値は「実質1%」ということです。

「数字が大きいか小さいか」だけでなく、「将来の生活にどれだけ役立つか」という視点も持てるといいですね!
まとめ:利回りはお金社員の成績チェック
- 利回りは投資の成果を「%」で表すもの
- 配当利回りを見れば「お金社員がどれくらいおこづかいをくれるか」がわかる
- 高利回りだからといって安心ではなく、会社の業績を見ることが大事
- 利回りを見るときは「元本割れ」と「インフレ」のリスクも合わせて考える
利回りを知ることで、お金社員の「働きぶり」を冷静に判断できるようになります。初心者の方も、まずは配当利回りや総合利回りをチェックする習慣をつけてみましょう。