配当金と利息の違いを「お金社員」で分かりやすく解説!

投資初心者の方がよくつまずくポイントのひとつに「配当金」と「利息」の違いがあります。

銀行に預けてもお金が増えるよね?配当金と何が違うの?

たしかに、どちらもお金が入ってくるね!
配当金は「お金を雇う」ともらえるんだよ!
似たように「お金が入ってくる仕組み」ですが、実は性質がまったく違います。
この記事では「お金を雇う」という例え話を使って、配当金と利息の違いをやさしく説明します。

最後に、初心者が知っておきたい注意点(元本保証・元本割れ・インフレ)もまとめています。
配当金とは?
あなたが雇ったお金社員(投資資金)が会社で働くと、利益の一部を分けてもらえることがあります。
それを社員が「おこづかい」として社長(あなた)に持ち帰ってきてくれるのが配当金です。
- 利益が出ればおこづかいがある
- 不景気や赤字ならゼロの場合もある
- 金額は会社ごとに異なる
つまり、会社の業績次第で上下する報酬が配当金の特徴です。

利息とは?
一方で利息は、「お金社員」が銀行などに出向したときにもらえる契約で約束された給料のようなものです。
銀行は「預けてもらったお金を使う代わりに、必ず一定の利息を支払います」と約束しています。
- 契約で決まった金額が必ずもらえる
- 銀行や債券などから支払われる
- 業績に関わらず固定(ただし破綻リスクはゼロではない)
つまり、約束された安定収入が利息です。
「配当金」と「利息」を比べてみよう
配当金と利息を比べてみると、下の表のようになります。
項目 | 配当金(株式) | 利息(預金・債券) |
---|---|---|
資金源 | 会社の利益から支払われる | 契約であらかじめ決まっている |
もらえる時期 | 年1回〜2回が多い(企業次第) | 毎月・半年ごとなど(契約どおり) |
金額 | 会社の業績で変動 | 一定 |
ゼロの可能性 | あり(赤字の場合) | ほぼなし(破綻しない限り) |
イメージ | お金社員が頑張ってくれた「おこづかい」 | お金社員が約束どおり受け取る「固定給」 |
- 株式配属社員:
「今年はたくさん働いたから、おこづかい多めに持って帰ります!」
→ 業績が良いと大きく、悪いとゼロもありえる。 - 銀行出向社員:
「契約どおり、きっちり〇〇円お渡しします!」
→ 安定しているが、大きくは増えない。
知っておきたいポイント
「銀行出向社員」は安定してコツコツおこづかいを運んできてくれる一方で、大きな成長は期待できません。
「株式配属社員」は、会社の業績によっておこづかいが増えたり減ったりしますが、その分、長期的に資産を増やしてくれる可能性を秘めています。

全社員を銀行に出向させてしまったら、大きな成長は望めないし、株式投資のみでも不安定になってしまいそうですね…

そうなんです!
どちらが良い・悪いというよりも、自分の目的に合わせて「社員をどこにどのくらいの割合で配属して働いてもらうか」を考えることが大切だと思っています。
注意点
ここで大切なのは、「銀行出向社員」と「株式配属社員」の働き方の違いです。
銀行出向社員(=預金)は、必ず決まったお給料(利息)を持って帰ってきてくれます。
しかも「元本保証」という契約があるので、働かせていたお金が減ることはありません。
たとえ会社(銀行)がつぶれたとしても、一定額までは預金保険制度で守られています。
一方、株式配属社員は、「元本保証」がありません。
業績が悪化すれば株価が下がり、預けていたお金自体が目減りしてしまう=元本割れリスク があるのです。

株式だとマイナスになってしまう可能性もあることは覚えておきたいね!

そうだね!
近々必要なお金は銀行においておくようにするのが安全だよ!
ただし、銀行出向社員にも弱点があります。
それが インフレ(物価上昇) です。

インフレってなあに??

モノやサービスの価格が上がり続けることだよ!
たとえば、今は1万円のおこづかいで外食や趣味を楽しめていても、
モノやサービスの価格が上がってしまったら、数年後には同じ1万円では半分くらいのことしかできなくなるかもしれません。
これは「お金の価値」が下がってしまうということ。
銀行出向社員はお金を安全に守ってくれますが、物価の上昇までは守れません。
その点、株式配属社員は会社の成長に合わせて利益を上げ、インフレに負けない働きをしてくれる可能性があります。

成長と安心をどうバランスさせるかが社長としての腕の見せどころです!
まとめ
- 配当金は会社の利益に応じてもらえる「おこづかい」
- 利息は契約で約束された「固定給」
- 銀行は元本を守る性質がある一方でインフレには弱く、株は元本割れのリスクがあるが長期的な成長の味方にもなる
まずは「どのくらいのお金を、どのくらいのリスクで働かせたいか」を考え、利息と配当をバランスさせると安心です。

小さく試して経験を積むのが一番の学びになりますよ。