焦ってエメラルド社員を解雇してしまった日 ― 株価に揺れた社長の失敗談 ―
株価が下がると、どうしても気持ちが落ち着かなくなりますよね。
「もう下がる一方かもしれない…」と不安になって、冷静さを失ってしまうこともあります。

勢いよく下がっていく株価を見ると、不安でいっぱいになってしまいますよね。
株価が下がるたびに心がざわつき、「もう限界かも…」と“解雇(=売却)”を決めてしまったことがあります。
今回は、そんな焦りの中で“エメラルド社員”を手放してしまった、私の失敗談をお話しします。

後から見れば、エメラルド社員はちゃんと働いてくれていたんです。
数字ではなく、気持ちに振り回されてしまった——
その経験から、投資のメンタルについて改めて考えるきっかけになりました。
株価が下がり、冷静さを失った社長
エメラルド社員の決算内容は悪くなかったんです。
売上は前年比+15%、利益も+19%。
詳しくは以下の記事にまとめています。

順調な成長を続けていたのに、発表後の株価は下落。
期待が大きすぎたため、下がっているんだろうと思いながらも、
勢いよく下がり続ける株価を見ているうちに、
どんどん不安が膨らんでいきました。
「もっと下がるかもしれない…」という焦りが勝ち、
私は“エメラルド社員の解雇”を決めました。
しかし、後になって振り返ってみると、
判断ミスだったなと思います。
手放したあとに分かった「社員の本当の力」
売却してから数週間後。
エメラルド社員の株価はゆっくりと回復していきました。
改めて決算内容を見直すと、業績はやはり堅調。
会社の力は何も衰えていなかったのです。
「焦って優秀な社員を解雇してしまった」ということに気づき、
冷静な判断ができていなかったことに反省しました。
あのとき冷静でいられなかったのは、
“自分の気持ち”をコントロールできていなかったからでした。
株価の動きには「投資家の気持ち」も反映される
株価は、企業の業績だけで動いているわけではありません。
「投資家の期待」や「将来への不安」といった“気持ち”が大きく影響します。
エメラルド社員の場合も、前回決算で+24%の成長を見せていたため、
今回の+19%という数字が“物足りない”と感じられてしまったのかもしれません。
決算の中身よりも、「前回とのギャップ」が株価を押し下げたと考えられます。
つまり、数字は悪くなかったのに、市場の“空気”で株価が下がってしまった。
私はその一時的な空気に流されてしまいました。
頭では「期待が高すぎただけで、業績は悪くない」と分かっていたんです。
それでも実際に株価が下がっていくのを見ると、
「もしかしたらこのまま落ち続けるかも」と不安が勝ってしまいました。
数字を理解することで、心が落ち着くようになった
この経験をきっかけに、「数字を根拠に考える」習慣をつけました。
PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの指標を理解することで、
「今の株価が高いのか、安いのか」を冷静に判断できるようになります。

根拠があれば、自分の判断を信じやすいですよね!
これが、メンタルを保つための大きな支えになりました。

焦らないための「お金社員」との距離の取り方
株価を毎日頻繁に見ていると、どうしても感情が揺れてしまいます。
私は「株価を見過ぎない」ということを意識しています。
こうすることで、株価に感情が振り回されることが減りました。
これくらいの距離感が、ちょうど良いのかもしれないと感じています。

お金社員を信じて見守ること。
それが社長(投資家)としてのいちばんの仕事なのではないかと思っています。
まとめ|焦りを手放せたら、投資はもっと穏やかになる
今回の経験を通して学んだのは、
株価の上下に動揺するのではなく、
自分の気持ちをどう扱うかが大切だということ。
焦って優秀な社員を“解雇”してしまったことは反省ですが、
この経験があったからこそ、「見守る力」を学ぶことができました。

お金社員を信じるということは、自分の判断を信じること。
これからは、数字と気持ちの両面から会社を見つめていきたいと思います。
